閃輝性暗点とは、視野の一部、特に中心より外側の方から突然、ギザギザした光が見えはじめ、やがて広がってきて、その中心が暗く見えるようになることをいいます。
この症状は、20分から40分くらいでおさまります。ただ、そのあとに片頭痛が起こり、症状が強い方は、吐き気、嘔吐をともない、まれには手足が動きにくくなることもあります。
「ギザギザした光」と記載しましたが、いろいろなかたちがあります。「いなずまのような光」が見えることもありますし、「点状の光」という方もお方もおられます。
ひとつの例として、作家の芥川龍之介も自分の小説に書かれています。「歯車」という小説の中に「半透明な歯車」が見えたと表現されています。
「…のみならず僕の視野のうちに妙なものを見つけ出した。妙なものを?――と云うのは絶えずまわっている半透明な歯車だった。僕はこう云う経験を前にも何度か持ち合わせていた。歯車は次第に数を殖やし、半ば僕の視野を塞いでしまう、が、それも長いことではない、暫らくの後には消え失せる代りに今度は頭痛を感じはじめる、――」
彼は、右目だけにこの症状が現れたようです。閃輝性暗点の症状が消えたころに片頭痛を起こしたようですね。片頭痛の症状はとても「苦痛」だったようです。 |